彼の発声の元に乾杯のセレモニーが整うと、お陰で勢いを得たコザックは皆さんの「ちょっと部長のエピソード話して!」の視線にお応えし、自己紹介に絡めて部長をしばし語りました。
彼は大阪への赴任期間が長かったようで、スピーチが名古屋弁でなく関西弁だったのが「残念だ」と同郷の身から揶揄し、図書館でのエピソードをかいつまんでご紹介。
常にビーチサンダル履きだったティーンエージャー時代の部長の磊落(らいらく)な姿をお伝えしました。
日頃こわもての部長の十代の頃の話、笑えますよね?
しかもその頃の雰囲気を保ちつつ、まー言うなれば出世街道を歩んできたような男です。
コザックの手前味噌になってしまいますが、ご両家にとってこの「傍流」の出会いは、偶然とはいえ効果的ではあったと思います。
失態の事実は消えませんけどね!

ご覧ください。
これが当日のサンダル部長の粋なお姿です。

彼のお陰もあり盛況のうちにご披露宴はめでたくお開き。
実はその夜、コザックにはこれまた偶然、一つのアポがあったのです。
それは、また別の高校同級生二人と飲む、という約束でした。
その二人はもちろんサンダルを知っています。
おい!恩人にサンダル呼ばわりかい!!
その二人ですよ、コザックにサンダルの大学・就職先を教えたのは。
でなければコザックは知らなかったんです。
これも… ご縁ですよねー。

再会の日の後の飲み会にはサンダル部長ご来臨とはいきませんでしたけれど、ここ数年来コザックを含めた3人の同級生と続けてきた「同窓会」に次回からサンダルが加わったのは言うまでもありません。
最初の機会は今年の2月。
酒を4人で酌み交わしながら、コザック言いました。
「いやあ俺、再会の場で失敗しちゃったんだけどさ、〇〇に見事に救われたんだよ。ありがとう」
「ふ~ん」と頷く他の二人。
サンダルは、こう応じました。
「えー、そうか?…ナニが?」
どこまでも粋で素敵な奴でした。

以上をもちまして「プロ司会者/3年前の稀有なるご縁の数々」シリーズ、全エピソードの終了です。
5月に息子の担任の先生に、続いて歯医者の先生にバッタリ。
6月の葬儀司会では故人のお孫さんである3年前の花嫁さんにバッタリ。
9月の葬儀司会が司会仲間の親友の親友の葬儀でビックリ。
12月には数十年ぶりに高校の同級生とバッタリでビックリ。
人知を超えた“縁”の不可思議さをまざまざと感じた、そんな昨年の出来事の数々でした。
ご高覧いただきましてありがとうございました。
今後も一期一会に、有難きご縁を大切にし、また心待ちにしたいと思っております。

<2017年記事 再録>