「家族葬」という葬儀のジャンルがすっかり定着した感がある今日この頃ですが、その式場はまさにそんな家族葬専用のスペース。

25人も入れば目一杯の、ごく近しい人たちで故人を丁重に送るのにふさわしい空間でした。

実は葬儀の司会というもの、それぞれの葬儀社によるとは思うのですが結構葬儀社の社員が片手間に行うことが多く、以前からその言葉遣いとか喋りの抑揚とかが気になっていました。

最近は以前ほど大掛かりな葬儀は減りましたし、世間並みな葬儀を___といった観念も薄れてきています。

無理に横並びにする強迫観念からは幾分解放されて、それはむしろいいことだと思っています。

いわゆる「身の丈に合った」実質本位なものになってきていますから、司会にお金を掛けたりせず、結果的に決して「プロ」とは言えない葬儀社社員が進行の任に当たるという訳です。

ただコザックは葬儀に関しては新参者ながら、そこはやはり “オンリーワン”の故人の“オンリーワン”な何か通夜・葬儀に致したく、その方だけにしか当てはまらないエピソードなどを適宜MCに反映させたいと考えています。

 

でその日も、いらっしゃったご遺族・ご親族からヒアリングすべく、故人… 80代の女性でしたがその方の人となりについて伺うことにしたのです。

これがですね…

結婚披露宴の場合は概ね新郎新婦と事前にメールや電話などでやり取りできますよね?

“葬”の場合は1時間前なんですよ、皆さんがいらっしゃるのが。

1時間経ったら「本番」なんです。

こっちはホント、瞬発力がより必要となってきます。

ご親族の中に、最近お母さんになられたんでしょうねぇ、赤ちゃんを抱えた若い女性がいました。

「きっと故人のお孫さんなんだろうなー。赤ちゃんはひ孫なんだろうなー」と予想し、女性におばあちゃんとの想い出を伺うことにしました。

すると…

なんかコザックのことを“キラッキラ”見つめてくれるのです、若いお母さん。

もうホント、“キラッキラッ”!

 

<2017年記事 再録>