まぁ「河合」は愛知県には比較的多い苗字です。
これも以前に、新郎だったか新婦だったかそのご親族に河合さんが大勢いらっしゃって、そのうちのお一人に河合姓は三河地方が発祥だと伺ったことがありました。

話を戻します。
新郎の上司となる同級生とコザックは、名古屋市中心部の図書館でしょっちゅう顔を合わせていたんですね。
しかし高校時代から言葉も交わしたことがない者同士でしたから、正直挨拶をした記憶さえないのです。
「あいつまたおるがや(あいつ、またいる)」てな感じだったんでしょう。
翻って、コザックは図書館で勉強をしていたのか?___については甚だ怪しく…
当時コザックは、高校の1年後輩の女の子と交際していました。
「1年後輩の女の子」。
んー、今となってはいい響きに感じますねー。
彼女は高3でやはり受験生、高校からこの図書館まで公共交通機関を利用してきっと20分程度。
彼女の下校時、要はデート代わりに利用していたんです。
可愛い女の子でしたよ、いつも笑顔で。
屈託のない性格とその笑顔で誰とでも仲良くなるものですから、きっと多くの男子が「俺に惚れてる!」と勘違いしたことでしょう。
その子と付き合っていたコザック、今思えばもっともっと大切にしてあげるべきでしたねー。
そこは悲しいかな、自己顕示欲満点の思慮の足りない進学校の不良出身。
やがては別れが待っていました。
それはともかく、図書館でそこそこ一緒に受験勉強をしながらのデート。
くだんの同級生とも彼女は一人の先輩として顔見知りですから、当然挨拶も会話もする訳です、いつものように屈託なく。
同級生も、まぁモテる男の基本でしょうねえ、さり気なく会話に引き込んでいたものと思います。
いつ?
はい、コザックが他の知り合いの所でだべっていたりトイレに行ってたりのその刹那、です。
同級生にも彼女にも、決して悪気はなかったと思いますよ。
当時からそう思っていました。
しかし斜に構えた、尾崎豊の歌に出て来るような拗ねた部分を持っていたコザックとしては、その同級生のさり気なさに嫉妬を覚えていたんでしょう。
「あの野郎… ムカつくがや」
そう思っていた筈です。

そんな浪人時代以降彼とは会った記憶はなく人づてに、見事名古屋随一の難関大学に入学したこと、またその数年後に有名大手総合商社に就職したことを伝え聞きました。
さて、いよいよその彼が、有名商社の部長となって数十年ぶりにコザックの前に現れます!

<2017年記事 再録>