3月半ば以降でしたでしょうか?
新型コロナウイルス感染拡大に伴い、多くの結婚式、その後の結婚披露宴が軒並み延期・キャンセルになりました。
現在に至るまで、開催するか否か… 悩んでいる新郎新婦さんが大勢いらっしゃることでしょう。
ところがそうした悩みは、新たなスタートを切ろうとしているお二人ばかりではなく、大切な人とのお別れの場をしっかり持ち、関係者の想いを共有してケジメをつけたい___と願う方々においても同様のものなのだと実感しました。
9月下旬のある日、そぼ降る雨に濡れる東京タワーを見上げながら、その真ん前という好立地にある結婚式場「ザ プレイス オブ トウキョウ」にて開催された「偲ぶ会」の司会に行ってまいりました。
感染の拡大に誰しもが行動を控えざるを得なかった4月、あるアジアの途上国への学校建設・教員指導に尽力された男性がご逝去。
しかし葬儀への参加もままならず、人望厚かったその情熱の人とキッチリお別れがしたいと、その時機を待っていた支援者らが発起人となって行われたのです。
黙祷、弔辞、献花などのプログラムは一切無し。
なにより会場はオシャレな結婚式場です。
ただもう、極めて個性的であったらしい故人のエピソードを、出席者のほとんどがマイクを通してフランクに、時にユーモアを交えて語り尽くしました。
ワイヤレスマイクを2本使用。
空いた方を毎回会場スタッフが除菌作業を施してくれました。
「新しい生活様式」とはいえ、これに慣れるのはまぁ大変なことですねー。
閉会後のこの集合写真も、撮影場所には皆さんマスクをして集まって、いざ撮るぞ!となった時に外すという… ガイドラインに則った方式でした。
“カリカチュア”って言葉、ご存知ですか?
人物の性格や特徴を際立たせる為に誇張や歪曲を施した人物画のこと___とググると説明が出てきますが、日本におけるカリカチュアの第一人者も活動の支援者だそうで、サプライズで奥様へ、故人との2ショット作品をプレゼントされました。
気付けば私、延期・キャンセル続きでほぼ半年振りに握ったマイクでした。
結婚式より先にお別れの催しで人前に立つことになった次第です。
コロナは、残念ながら無くなりません。
ここに来て多くの人が、そう気付いている筈です。
当初は、2003年のSARSのように2009年の新型インフルエンザのように、大規模な感染拡大には至らないかあるいはいずれ収束するものと、希望的観測を含めて予測していた部分があったと思いますが、まさしくこれからの世界は「ウィズコロナ社会」。
収束したように実感できるまでに5~10年程度の時間が必要となっても、不思議ではないのではないでしょうか?
ごく近い将来のワクチン・特効薬開発実現の可能性は、捨てて掛かった方が今後の人生設計もより正確に描けるような気がします。
そこで結婚式です。
春に予定されていた方の多くがこの秋に延期されていますが、既に再延期の動きも夏以降に表れてきています。
新郎新婦やご家族のお気持ちは痛いほどよく分かるのですが、コロナウイルスがそう簡単に消えて無くなるものではないと仮定すると、延期という選択肢ばかりではなく、安心・安全の為に当初のカタチからなにがしか変えて開催することを考えていった方が余程建設的だと感じるのですが、如何でしょうか?
人数をある程度絞る。
その上で遠方の方や、感染すると重症化リスクの高いご高齢の方、お二人のおじい様・おばあ様などですね___これらの方には例えばオンラインでご参加いただく。
あるいは昼と夜の二部制にする、などです。
きっと、とうに情報としてお持ちですよね。
このご時世です、会場に相談すれば様々な対応策を提示してくれる筈です。
感染防止対策がおざなりであったり、こういった対応に消極的な会場は論外。
動きの速い事業者は、もう5月辺りの段階でガイドラインに即した独自の対応を策定しています。
結婚式は、やはり人生の大切な節目です。
開催することを当初から考えていた二人であれば、コロナ禍にあって開催を止める、諦めるのではなく、是非初志貫徹していただきたい___と、事業者の一人としては切に願います。
「結婚適齢期」なるものがあるように(私はご縁があった時がソレだと思っていますが)、「結婚イベント開催適正時期」とでもいうべきものが、一律ではなく各カップルにそれぞれあると思います。
それはきっと当初お考えだった時期、その近辺でしょう。
1年後、2年後、3年後ではないかも知れません。
コロナ、及びそれに纏わる諸事情に負けず頑張ってください。
お力添えのお鉢が私に回って来ましたら、もう全力で応援しまッす!!