(最終更新日:2020/9/11)
結婚披露宴の冒頭に行われる「新郎新婦のプロフィール紹介」。
かつて… そうですねぇ、今結婚をお考えのお二人のご両親が結婚された当時、まだ「媒酌人」を立てるのが主流だった頃にはその媒酌人のご主人が行う、ほとんど唯一のお仕事がこの「新郎新婦紹介」でした。
今や多くの場合、その役割は司会者に委ねられることとなりましたが、お二人サイド・司会者サイド・そして会場サイド(ホテルや式場など)も、これから始まるパーティーを無理なく自然に和やかな方向に持っていく為に、このプロフィール紹介が如何に「“使える”コンテンツ」であるのかをご存じない方がとても多いと感じます。

新郎新婦のプロフィール紹介は、それ自体が何物にも代えがたいエンターテインメントとなり得るんです。
本記事では、お二人のちょっとしたプラスαの労力できっとこれまで考えつきもしなかったような、冒頭からゲストに笑顔と笑い声が溢れる、そんなプロフィール紹介作成のコツを開示してまいります。

実際に首尾よくそういう展開となれば、1990年代の古~いバラエティー番組のタイトルではありませんが『つかみはOK!』(ご興味がおありでしたらググってみてください(^o^))。
もうその結婚式・披露宴には和やかな“下地”が出来上がっていますから、その後の2時間~2時間半、一体感のあるアットホームな雰囲気の中で進めて行かれること、請け合いです。

以下、楽しさ溢れるテイストの文例を引用し、それに対する解説も分かりやすく交えてまいります。
また、「紹介したくない」、「紹介しにくい」内容についての対処法などについても触れていきますので、参考にしていただければと思います。

「エンターテインメントだなんて…」と半信半疑のアナタ。
ご一読の後にはきっと“プワ~ッ!”とイメージが浮かび上がり、今直ぐアナタとお相手のプロフィール文を書き出したい!___そんな衝動に駆られるかも知れません。

紹介するに当たらないつまらない人生なんて何処にもない。
紹介の仕方、され方で180°変わります。
「新郎新婦のプロフィール紹介」は、純粋なエンターテインメントなんです!

1.そもそもプロフィール紹介って?

エンタメ仕立てのプロフィール紹介の作り方。
その本題に入る前に、“そもそも論”について触れておきたいと思います。
そもそもプロフィール紹介ってどうなの!?___ってことについてです。

1-1.プロフィール紹介の必要性

新郎新婦さんとの打ち合わせの時、割と早い段階で「プロフィール紹介はどうしようとお考えですか?」と伺うことになります。
一応選択肢としましては、①司会者から紹介、②新郎新婦が互いを紹介、③ゲスト(親族含め)から紹介、④口頭では行わない___などが考えられるからです。

基本的にプロフィール紹介は行った方がいいと思います。
ゲストはお二人双方を知る方ばかりではありませんし(むしろ双方を知るゲストは概ね少数)、祝福する為に集まってくださったゲストにお二人の人となりについて紹介することは、堅い言い方をすれば礼儀でしょう。
ほら、開催するのはまさしく「結婚“披露”宴」なんですから。

プロフィールビデオを後刻流すから___と口頭での紹介の必要性を感じない方もいらっしゃいますが、映像で見せるのと言葉で表現するのとはまた別物です。
視覚に訴えるもの、聴覚に訴えるもの、それぞれアプローチの仕方が違いますので、しない理由が映像上映があるから___というのは当たらないと思います。

1-2.プロフィール紹介を誰がする?

多くの場合「(司会者から)お願いします」ということになります。
それが無難でしょう。
と言いますのも、プロフィール紹介を行う場面は多少の前後はありますが、いずれにしても披露宴の冒頭です。
まだ空気も“温まっていない”状況でご出席いただいているどなたかにお願いするというのは、正直荷が重いのではないかと思います。
プロの司会者であっても、この辺りでは一定の緊張感を持って業務に当たっているものなんですね。

新郎新婦がお互いを紹介するのはどうか?
もし「やってみよう」とお思いになるのなら是非トライしてください。
これはもう掛け値なしに面白い、ウケます。
必ずやゲストからは好意的に受け取られ、和やかな空気を創出するのにきっと一役買ってくれることでしょう。
流暢に紹介する必要なんかありません。むしろ緊張感がゲストに伝わってしまってちょうどいいくらいです。
つっかえたり、大汗をかいたりしているのを見て「しっかりしろ!」「ガンバレ!」なんて声が掛かるようであればしめたもの。
それを楽しむ余裕などきっとない筈ですが、結果的に「二人の真摯な姿勢が垣間見えて、プロの司会者が淀みなく紹介するよりよっぽど良かった」とゲスト受けすることも珍しくありません。
この後ご紹介してまいります文例も、司会者からではなくとも「お互いを紹介する用」として転用できますので、人前で話すのが嫌じゃない、むしろ好き!___というお二人でしたらご一考いただければと思います。

上記のアレンジ系で、プロフィール紹介にゲストを絡めるケースがままあります。
これはハウスウェディング会場のプランナーさん辺りが勧めがちなケースで、例えば大枠は司会者が紹介し、その後新郎新婦の学生時代の、社会人となってからの、また二人の馴れ初めを知る、それぞれのゲストにインタビューをしてコメントを拾っていく(紹介していただく)といったスタイルです。
ご想像いただけると思うのですが非常に尺が長くなりますし、必ずしも「紹介」といったカタチにはなりません、「○○さんおめでとうございまーす」みたいな。
ゲストにお話しをいただきたいのであればプロフィール紹介とは切り離して、披露宴の後半部分でテーブルスピーチやテーブルインタビューといったオーソドックスなスタイルでご登場いただいた方が、ご本人にとっても自由度が増し、求められる役割が理解しやすいのではないかと思います。
こういったプロフィール紹介のスタイルは、こんな理由からお勧めできません、蛇足ながら申し添えます。

1-3.プロフィール紹介はどの場面で?

プロフィール紹介に適した場面は、概ね以下の2ヶ所です。

○開宴の辞(司会者)⇒ウェルカムスピーチの後。主賓挨拶の前
○主賓挨拶後、乾杯の前

前者が、ごくオーソドックスなポジションでしょう。
「主賓挨拶」といったゲストからのスピーチをいただかない場合も同様、ウェルカムスピーチ後、となります。
後者は、会場のスタッフが乾杯酒を各ゲストのグラスに注いで回っている間に紹介する、というパターンです。
このサーブに要する時間は列席50名の披露宴で3分弱、100名で4分くらいでしょうか?スタッフの人数にもよりますが。
僅かな時間ではありますがその間も無為に過ごさず、プロフィール紹介で「有効な時間」として埋めてしまう___という発想です。

これは、「ウェディングケーキ入刀」のシーンをどこに持ってくるかと関連付けて考えると決めやすいのではないでしょうか?
ケーキ入刀に適した場面も、実は現状概ね以下の2ヶ所なんです。

○乾杯の前
○乾杯後祝宴がスタートし、暫し歓談後に。ケーキ入刀後は新婦中座

ケーキ入刀は、結婚披露宴のハイライトシーンの1つです。
皆さんの視線がお二人に集中し、写真をお撮りになるゲストも多いでしょう。
一定の時間が必要となりますが、その間に会場スタッフは乾杯酒をサーブして回ります。
そしてウェディングケーキ入刀の一連のセレモニーの後にはスムーズに乾杯、という流れになるのです。

片や、祝宴に入ってからケーキ入刀をするケースも多いですよね。
ということは乾杯の時、その直前にはサーブ時間が生じる。
数分ではありますがそこを有効活用しようと考えれば、そこにプロフィール紹介を充てられる___という訳です。
ですのでプロフィール紹介の場面は、ウェディングケーキ入刀の場面をどこに持ってくるのか、とセットでお考えになるのがよろしいのではないでしょうか。

「プロフィール紹介に適した場面は2ヶ所」と、たった今ご説明申し上げました。
ところがこれを…

○乾杯後直ぐ。祝宴スタート時

ここに持ってくることがあります。
主にプランナー主導で進行が決められるケースで、新郎新婦もそうすることの意味をよく理解しないまま同意されてしまうのだと推察しますが、ごく一部の例外を除いてこれは絶対に避けましょう!

乾杯前と乾杯後とでは明らかに空気が変わります。
それまで意識的に会話することを控えていたゲストも口々にお近くの方と話し始めますし、メインテーブルへいらっしゃったりお化粧室へ行かれたりと席を立つ方が出始めると、もういけません。
プロフィール紹介をしても誰も聞いていない___こんな状況に陥ります。
これはとても残念なことです。
中には聞こうと一生懸命なゲストもいらっしゃると思いますが、ざわついてしまっていては聞き取ることに集中できません。
プランナーとしては限られた時間の中で少しでも「巻きたい」為にその場面を提案するのだと思いますが、これでは本末転倒。
因みに、プロ司会者の中で自ら進んでこの場面を提案する者は恐らく皆無でしょう、事の成り行きが予測できますから。

ただ例外もあります。
20~30名程の親族中心の披露宴や、主にレストランなどでさほど広くなく、ゲストがいきなり立ち動くことが憚られるような、「常識的でない」と考えられるようなスペースでの場合です。
要は着席状態が維持され、一定の静けさが保たれていることが条件となります。
そう予想される場合は、ここも選択肢に加えていただいてよろしいかと思います。

1-4.ありがちなプロフィール紹介の実際

では、プロフィール紹介文の作成に当たってはどんなプロセスを経て、実際の場でどのように表現されるのでしょうか?

大多数のプロの司会者は、会場が用意した物か自身で用意した「プロフィールシート」などと呼ばれるフォーマットへのご記入をお二人に依頼し、それをアレンジしてプロフィール文を構成します。
そのシートにある回答項目は、ざっと以下のような事柄です。

●(新郎新婦それぞれの)氏名・生年月日・出身地(出生地)・両親氏名とその続柄・経歴(学歴及び職歴)・エピソード(子供時代・学生時代・社会人となってから)・趣味や特技や特徴など・出会い・第一印象・初めてのデートや思い出の場所や結婚の決め手や相手の特に好きなところやこれだけは止めて欲しいことやプロポーズの言葉や将来の夢など

時間の関係上、恐らくその全ては紹介しきれませんから、その中のお二人が特に紹介して欲しい項目について尋ねられたり、お二人を同じボリュームで紹介する都合上片方に記述の無い部分について質問されたり…
そんな質疑応答が直接、あるいは電話やメールなどで行われ、お二人からの情報を基にした整合性のあるプロフィール紹介文が完成します。
きっとそれは、“イイ感じ”のテイストには仕上がっていることでしょう。
別の言い方をすれば、ただ“イイ感じ”程度にしか仕上がっていない筈です。
「新婦○○さんは~でいらっしゃいます」。
「新郎○○さんは~で活躍されておいでです」。
「本日は特別に、お二人の馴れ初めをここでご紹介させていただきまーす」… 。
大抵の場合、当たり障りなく美辞麗句に彩られた仕上がりなのではないでしょうか?
それって、面白いですか?

「それでいいんじゃない?だってそれが普通でしょ?」とおっしゃるならそれでいいでしょう。
お二人にはクリアすべき作業が他にも山積みです。
適宜そのプロフィールシートを埋めて司会者に渡しましょう。
後は2~3の質問を受けるだけで、きっと“イイ感じ”に紹介してもらえる筈です。

改めて申し上げますが本記事のテーマは、「新郎新婦のプロフィール紹介を上質なエンターテインメントの域まで高めること」です。
披露宴の冒頭からゲストに笑顔と笑い声が溢れ、会場内に和らいだ空気と一体感を醸し出す。
お二人を主人公とした余興がいきなり始まったかの如くにして、そのお二人はメインテーブルでニコニコと幸せそうな笑顔を浮かべているだけで大丈夫。
ただ、事前のちょっとプラスαの労力を払って、司会者に“おいしい”情報をご提供いただくだけ。
どうですか?とても「お得なプラン」ではないでしょうか!?

新郎新婦が主役の結婚式、そして結婚披露宴です。
基本的にお二人に関わることでなければ訴求効果を発揮しないのが、このセレモニー、このパーティーの最たる特徴です。
披露宴においては後半の部分で、ゲストがご存知のお二人のユニークなエピソードなどがきっと明かされるでしょう。
しかしまずは、お二人自らがそれらをユーモアとウイットを交えて開示してください。
その情報を持つ方は、お二人以外何処にもいらっしゃいません。
前置きが大変長くなりました。
これより、本題です。

2.エンタメ仕立てのプロフィール紹介

私がオススメするのは、ご自分たちのプロフィールを文章化していただくことです。
「えーッ!?」ときっと今、あなたは顔をしかめましたね?
「そんな大変なことしなきゃいけないの!?」。
「中学卒業以来作文なんて書いたことないよー!」。
「自分たちのことを客観的に見られなーい!」。
そんなお声が聞こえて来そうです。
しかし、こんなサンプルがあったらどうですか?

2-1.文例①

【新郎:大輔(ダイスケ)】
1992年5月20日、山田家の三男として東京都大田区に誕生。
小さい頃から明るく元気で、「じょっぺ(新潟弁でお調子者)」と父からよく怒られていました。
スポーツが下手なのは昔からでしたが、誰にでも気兼ねなく話し掛ける明るい性格の為、中学のテニス部では主力でもないのに部長に選ばれました。
高校では部活もせずに卒業まで勉強に没頭、無事に東北大学工学部建築学科に合格しましたが、その反動で大学では旅行サークルに無我夢中になり、学業そっちのけで部室に寝泊まりしてドライブばかりしていました。
それでもやっぱり建築大好き。大学卒業後は株式会社猪島(イノシマ)建設に入社。
今は北海道の地で一人前の現場マンになるため日々奮闘中です。
好きなことはカラオケとドライブ。特にカラオケは時間があれば一人で歌いに行くほどです。
口癖は「変な話だけど~」「電気止められたわ」「俺は美味しいか、超美味しいかのどっちかだから」の3つです。
【新婦:慶子(ケイコ)】
1990年10月18日、鈴木家の長女として千葉県船橋市に誕生。
小さい頃は家族が留守の隙に、補助輪のない自転車に乗る練習をして顔面傷だらけにすることもあれば、留守番ができず書き置きを残し近所に遊びに行ってしまう、そんな子どもでした。
料理が好きな母の影響で、バターは絶対に無塩。トラピストバター一途です!
また、生鮮食品は絶対に国産、とこだわりを持つようになりました。
祖母が看護師であった影響から看護師を志すようになり、船橋中央看護専門学校を卒業後、仙台中央医療センター、東邦大学医療山手病院、ささやま医院で研鑽を重ねました。
後輩指導には余念がなく、時に先輩に噛みついて涙を流すという熱いナース魂を持っています。
そんな新婦も新郎と交際するようになってからはだいぶ丸くなり、山田家の財務大臣兼パート看護師として充実した日々を送っています。
口癖は「効率的にやって」「定時退社」「ねぇ聞いてる?今なんて言った?」の3つで、のんびり屋の新郎のお尻をよく叩いています。
【二人について】
二人は5年前の夏に共通の友人の紹介で出会いました。
仙台にいた頃は、本日ご臨席の石井(イシイ)夫妻と一緒に4人でよく遊んでいました。
お互い仕事の都合で東京に来たのをキッカケに交際をスタート。
新郎の北海道転勤を機に、結婚の意思を固め今日この日を迎えました。
新婦はしっかり者で臆病、新郎はマイペースで自信家。
結婚式の準備も新婦主導で新郎はよく怒られていましたが、たまに新婦が色々と不安になって伏し目がちな時には、新郎がポジティブな言葉で自信満々に引っ張っていってくれることに、精神的に支えられました。

こちらは、以前担当させていただいた新郎新婦さん提供のプロフィール文が基となっていて、それを個人情報に配慮してアレンジしたものなんです。
文例として、私がその後担当させていただくお客様にお渡ししているいわば見本の一つですので当然なんですが、どうです、見事なものじゃないですか?
お二人それぞれのプロフィールの結びにそれぞれの「口癖」が書かれていますが、これで会場内爆笑間違い無しです!
この簡潔な一節で二人のキャラクターが浮かび上がりますし、何より新郎新婦の「力関係」が想像できて楽しいですよね。
これ、このお二人のオリジナルなんですよ。

常に「お二人のオリジナルなフレーズをください」とお願いしている訳ではありません、それこそハードルがちょっと高いですよね。
この記事をご覧いただいているアナタとお相手にも、例えばこの文例にある「3つの口癖」を埋めることは可能なんじゃあないでしょうか?多少膨らませてしまって大丈夫です!
それで簡単にお二人の人となりを表現してしまうことができるんです。
実は実際に私の担当するお客様の中にはこのサンプルをご覧になって、ここのフレーズをご自分たちに転用なさるカップルが相当数いらっしゃるんです。

申し上げたいのは、こうした自由でちょっと意表を突く楽しいプロフィール紹介は、プロフィールシートなるフォーマットを埋めて司会者がそれをアレンジして紹介するカタチからは決して生まれない___ということです。
文章化していただくことによって、お二人のカラーが鮮明になり、お二人のテイストが伝わり、その結果過不足なくゲストの方々にご紹介することが可能となるのです。

一言一句原文のまま紹介する訳ではありません。
ご了承いただければそこはプロとして、より分かりやすく、より楽しくなる方向性で適宜アレンジして紹介させていただきます。
要は… お二人しかこうした“ネタ”を提供できる人はいない、それをお二人らしい切り口でまずはご提供ください___こういう訳です。

ただ、もちろんこうした方法を無理強いするものでもありません。
中にはお打ち合わせの時に、会場側が渡したプロフィールシートに結構細かく書き込んできてくださる新郎新婦さんもいらっしゃいます。
会場側の指示でそれを基に紹介するように___ということでしたらそうしますし、用意しているサンプル集をご覧いただく許可が得られればそうします。
ただ後者の場合、十中八九「改めて、一からプロフィールを作成します」とお二人は宣言なさるんですね。
こちらでの方がきっと楽しい紹介になりそうだ___と判断されるんでしょうね。
以下、文例をもう2つほどご紹介いたします。

2-2.文例②

◆新郎プロフィール
1994年5月21日、結婚秀夫(ケッコンヒデオ)・文子(フミコ)の次男として、
群馬県館林市(タテバヤシシ)に誕生。
小さいときから落ち着きがなくおしゃべり好きなのは、母親譲りだと思われます。
中学・ハンドボール部、高校・野球部、大学・テニスサークルとスポーツが好きでしたが、
特に活躍することもありませんでした。
一方、プロレスが大好きで、棚橋弘至(タナハシヒロシ)選手を敬愛してやみません。
その棚橋がオカダ・カズチカにまさか、まさかの結末で敗れ、IWGP王座から陥落したあの「レインメーカーショック」の夜、いつか必ず自分がオカダを倒してやる!___と一瞬だけ思ったような気がします。
高校の卒業式の日に、愉快な仲間たちとビールかけをして先生方にこっぴどく怒られたり、
テニスサークルのおかしな仲間と海で溺れたり、社会人になってからもお酒に酔って井の頭公園で木を倒して焚き火をしたりと、すぐ調子に乗って行動してしまう性分から色々な楽しい出来事と巡り合うことができました。
現在は慣れないIT業界で上司や先輩方に迷惑を掛けながら、いつか恩返しができる日を心密かに夢見ています。
◆新婦プロフィール
1997年12月1日、婚約正志(コンヤクタダシ)・裕子(ヒロコ)の三人姉妹の末っ子として、東京都世田谷区で誕生、生後すぐの転居により立川市で育ちました。
二人女の子が続いたこともあり、「次はいよいよ男の子か!?」という周囲の期待の中、
またしても女の子。
そんな状況を知ってか知らずか、子供時代は男の子顔負けの傷だらけの日々を過ごしました。
自然が豊富に残っていた当時、野山を駆け回る毎日であざ擦り傷は当たり前。
ある時近所の公園の滑り台で頭をぶつけて流血騒ぎを起こし、母を青ざめさせたこともありました。
それでも小学校・中学校・高校・短大と進むにつれ、それなりに女の子らしくもなり、
今では「趣味は読書」と言えるほどの落ち着き振りです。
でもたまに自動ドアに激突したり窓に指を挟んでしまうのは、子供時代の名残でしょうか?
◆二人について
〇知り合うきっかけ
この披露宴にも出席いただいている新郎の高校時代の友人、浜元和也(ハマモトカズヤ)さんと、新婦の短大時代の友人、希世子(キヨコ)さんの結婚披露宴で知り合ったという嘘のような本当の話です。
最初に話し掛けたのは新婦の方。
その披露宴の余興に、新郎浜元さんの友人代表として参加してもらおうと声を掛けました。
その日はそれ以上のことはなかったのですが、後日、もう一度会いたいという新郎の要請と浜元夫妻のお膳立てにより、再会することになりました。
余程気が合ったのか、その日の帰り際にはもう付き合うことになっていました。
〇お互いの第一印象
新郎:スキー場で女の人はキレイに見えるとよく言われますが、結婚式場でも普段より
綺麗に見えるんだと、2回目に街で会ったときに確信しました。
なので正確には第二印象!?
新婦:実は特に第一印象は記憶に残っていません。
〇これだけはやめて欲しいこと
新郎:
特にありませんが、ところ構わず人前で泣くのだけは勘弁して下さい。
化粧が落ちて、少し、怖いです。
新婦:
お互い巨人ファンだということが、仲良くなった理由の一つなのであまり文句も言えませんが、野球などのスポーツ番組を彼が観ているときには、私がいくら話し掛けても返事をしてくれません。
最近では聞こえないのをいいことに、陰で「スポーツ馬鹿」と呼んでウサを晴らしています。

この文例の特徴は、学歴・職歴といった経歴に全く触れていないことです。
これで充分成立してしまうんですね。
プロフィール紹介を単に「経歴紹介」だと考えている方にとっては、まさに“目から鱗”の事例ではないでしょうか。
経歴には触れていないものの、それぞれの人となりを表すエピソードがふんだんに語られています。
むしろ必要なのはこれなんです!

まず、「小さいときから落ち着きがなくおしゃべり好きなのは、母親譲りだと思われます」なんて宣(のたま)っています。
新郎のお母様にとっては若干迷惑な一節かも知れませんが、親族席からは失笑が漏れ、来賓や友人の席からは表情を窺うべくお母様を探す視線が親族席へ注がれる。
開宴間もない緊張感は、こんな“おかしみ”から徐々にブレイクし、和やかになっていくものです。
プロフィールシートを司会者がアレンジする従来の紹介の仕方で、これはなかなか表に出てこないフレーズです。
字面的にはほんの1行に過ぎませんが、これはとっても“オイシイ”1行なんですね。

プロレスのくだりにしても、プロレス好きでなければちんぷんかんぷんのエピソードをあえて挙げて、新郎にとって人生の方向性を決定づける重要な出来事だったのかというとさにあらず。
敵討ちすることを「一瞬だけ思ったような気がし」ただけだと… 。
まさしくゲストを「エンターテイン」する為に大仰に紹介しているんです。
内容がウソかというとそうではなく人となりが表れていて、プロレスのことを何もご存じない方でも新郎の示すそのキャラクターに思わず笑ってしまうことでしょう。

「上司や先輩方に迷惑を掛けながら、いつか恩返しができる日を心密かに夢見ています」とキレイにまとめていますね。
このサンプルをご覧になってここをいただいちゃう方(主に新郎)もまた、とても多いんです。
それはそれでよろしいんじゃないでしょうか。

新婦の方も、その幼少時代の男勝りなエピソードなどを添えて新郎に伍していてイイと思いますし、更に参考になりそうなのは「二人について」の部分です。
「知り合うきっかけ」の項目に、文例①もそうでしたがご列席夫婦のお名前があって、自然に紹介のカタチが取れていますよね?
ここで例えば司会者のアドリブでその場でのご起立を促し、ゲストの皆様に拍手をいただいてもいいような場面です。
そうするかどうかはともかくとして、このようにプロフィール紹介中にご列席のゲストに触れることによって一方通行の紹介では終わらない、一体感のある時間の共有が可能となります。
愛のキューピッド的役割を果たしていただいた方や一番の親友、人生の一大事を共にしたどなたか…
プロフィール紹介で挙げられるお名前はありませんか?
容易に場を柔らかい空気に包み込むことができます、ご一考ください。

他にも、「お互いの第一印象」と「これだけはやめて欲しいこと」の中で、お互いに愛情を込めて「やっつけあって」いますよね?
これが先に「2-1.」の解説の中で述べたお二人の「カラー」ということです。
お互いをイジってゲストに笑顔になって欲しい、その「テイスト」なんです。
文章化していただくことで、その辺りのお二人の希望が明確に表せます。

けなし合わなければいけないのでは勿論ありませんよ。
次の文例をご覧ください。
紹介しているこちらがむず痒くなってきそうな「私たち愛し合ってます。聞いてください!」ってテイストです。

2-3.文例③

【新郎/結婚太郎(ケッコンタロウ)プロフィール】
1985年9月5日富山県黒部市(クロベシ)の海沿いの町に生まれました。
ヨットハーバーになっている海までは、家から歩いて3分と近いこともあり、よく夕日を見に海へ出掛けました。今でも実家に帰った時は必ず見に行きます。
小学4年から6年間野球に明け暮れましたが、中学のとき音楽と映画に目覚めました。
ブルース・リーは、永遠の師匠です。
2004年富山県立魚津(ウオヅ)高等学校卒業後、一年間淋しい浪人生活を送りましたが、翌年無事、中央大学経済学部経済学科に入学。山下ゼミにて「人口論」を勉強。
高校・大学の学園祭などでバンドを組み、ボーカル、ギター、ベース、ドラムなど、
「なんでも屋」のように色んなパートを担当。
子どもの頃、祭りで和太鼓を叩いていたのが功を奏したようです。
大学卒業後は、日本(ニホン)カルチャー&コンビニエンス株式会社に入社します。
入社時、社長との最終面接を何故か3回も受けるという特異な経験をしましたが、未だにその理由は明かされていません。
この2年間、実家・富山の隣・石川県金沢市での勤務のため遠距離恋愛でしたが、この度ようやく一緒になることができホッとひと安心しつつも、絶対に幸せにしようと燃えている今日この頃です。
【新婦/婚約花子(コンヤクハナコ)プロフィール】
1985年2月20日千葉県佐倉市(サクラシ)で生まれました。
佐倉は田んぼの残るのどかなところ。近所の子とザリガニを釣ったりして遊んでいました。
小さい頃は、おとなしくて本を読むのが大好き。
母曰く「幼稚園の頃から、群れない子だった」とのことです。
その一方、かけっこや鉄棒なども得意で、中学生まで体操をしていました。
その当時は3回続けてバク転することもできたのです。
2003年千葉県立津田沼(ツダヌマ)高等学校卒業後、中央大学文学部社会学科に入学。
上田ゼミにて「逸脱」をテーマに勉強。
大学時代は映画と音楽に目覚め、コンサートへ足しげく通うようになります。
新郎とは、好みのジャンルが微妙に違うけれど同じ趣味でよかったなーと思います。
大学を卒業する頃にもうひとつはまりこんだのが、海外への旅です。
トルコ・イスタンブールで見た夕日、バンコクの屋台の味など忘れられない思い出がたくさんあります。
卒業後、株式会社ダイナー通信社に入社。
ライターとして広告制作や著名人インタビューなどに携わり、得がたい経験をさせていただきました。
結婚を機に退職する前、ラストの仕事となったミュージカル「オケラ!」の取材は稽古からかかわることが出来、特に印象深いものになりました。
【二人について】
○出会い
新郎・新婦が出会ったのは大学のサークルです。
「プロデュースソサエティー研究会」で、実は新郎は新婦の2年後輩に当たります。
初めてのデートは映画鑑賞。
古い映画ですがデビット・リンチの「イレイザー・ヘッド完全版」に打ちのめされました。
以来、2人のデートはほとんど映画鑑賞。
社会人になってからは、それにマッサージ通いが加わりました。
○思い出
新婦:新郎が組んでいたバンドのライブを見に行ったら、一曲45分で、一曲のみだったので驚きました。
新郎:新婦が海外旅行に行く際、小さな親切で「コンパクト和英辞典」を渡そうと思い、カバンに入れて空港に見送りに行ったのですが、間違えて「コンパクト六法全書」を持っていってしまい、失笑されてしまいました(実話です)。
○お互いの印象
新婦→新郎:
初めて会ったときから、いつもニコニコして気持ちいいなーと思っていました。
いいところは温かい感じのするところです。感動したのは少し飲み過ぎたとき、新郎が必死に看病をしてくれたことと、ライターになったとき万年筆をくれたこと。
あと、モミアゲにすごくこだわりがあるのはいいことだと思います。
新郎→新婦:
第一印象では、色白で顔が小さくてかわいい、と思いました。
会話を重ねる毎に、自分の考えをしっかりと持っていて、それを柔らかくはっきりと言うことができる人だと感心しました。
人間的に懐が深いと思います。
いつも前向きで、自分が悩んでいる時に常にさりげなく心の支えになってくれる「一生の宝物」です。

「一生の宝物」なんて言っちゃってますよー、聞いてる方が恥ずかしくなってきませんか?
しかし、これはこれで会場内に笑顔が広がるものなんです。
プロフィール紹介におけるお二人の方向性(つまりカラーやテイスト)をハッキリさせておいた方が、聞いていて楽しいものになるのは間違いありません。

ただこの文例の内容をすべて紹介すると、少し時間オーバーとなりそうです。
私の場合は事前にお二人にご了承いただいた上で一部割愛して紹介。
後程のプロフィール紹介以外の場面で、割愛した部分を「お二人のトピック」として、適宜差し挟むような対応をさせていただいています。

2-4.紹介したくない・しにくい事柄について

誰しもそんなことの一つや二つ、ありますよね?
これは入社試験の面接や、その際に提出する履歴書ではありません。
基本的には、紹介したいと思うことだけを紹介すればよろしいのです。
本記事を実用的にご利用いただきたい為、若干デリケートな事柄にも触れてまいりますね。

〇親御様と離別または死別されている場合

両親が離婚している場合、それぞれの出席の有無にかかわらず、ご自身のプロフィールの冒頭に親御様のお名前を紹介しないのが無難かと思います。
上記の例でいえば、文例③のような表現の仕方です。
もちろん新郎新婦同じ様に揃えます。

親御様と死別されている場合、これはお考え次第で触れる方も触れない方もいます。
結婚は人生の一大イベントだから触れるべき___と、「高校生の時に父が他界。淋しくて目の前が真っ暗になり進学も躊躇するような状況でしたが、母と親戚の後押しがあり、また先生やクラスの仲間の励ましのお陰で~」とポジティブに展開できるようでしたら是非入れましょう。
お祝いの席だから悲しい出来事をここでは___と憚られるようでしたら触れなくてもいいんです。
また、プロフィール紹介では触れず、結びの謝辞の中で自ら触れるケースもまた多いです。

〇自身に離婚歴がある場合

これは… 触れません。
そのことをご存知の方もご存じない方もご列席の中にはいらっしゃるでしょうが、触れて「場のテンションが下がる」ような事柄はお祝いの席で紹介しません。
「でも、そうすると、その間の(前の結婚生活の)エピソードがごっそり抜けるんだけど…」。
なるほど… ごもっともです。
前の期間が短くてスルーしても違和感が無ければそうします。
5~10年、それ以上にも及ぶようでしたら… 人生色々ありますものね?
その結婚を機に退職して主婦業(または主夫業)が長かったり、それまで縁の無かった場所へ引っ越したりまた戻って来たり… 。

いずれの場合も前の結婚生活には触れず、前者の場合は例えば…
「営業職に携わり終電で帰るような日々が続きましたが、これからは内面も磨こう___と決めて退職。料理教室にフラワーアレンジメント教室と精力的に通い、今ではそれらを仲間に教えられるくらいの腕前になりました。また、DIYも趣味で家のちょっとした修繕はお手の物。彼に(または彼女に。今の、ですよ!)とても重宝がられています」とか。
ちょっとこれでは絵空事過ぎる___といった場合は「思い描いていたことと現実との違いに辛い時間も経験しましたが」とネガティブなフレーズも交え、最終的にはお相手の存在がまた前向きになれるキッカケとなった___と結べるようだといいですね。

後者の場合は例えば…
「5年に亘り、デンマーク、イギリス、オーストラリアと、ほとんど予備知識もなく向かった先では戸惑うことばかりでしたが」と、触れるのであればただ行った場所にのみ言及し(同行した前のお相手には触れず)、「そして2年前に多くの経験を財産に心機一転帰国」とまとめてみるとか。
そのような触れ方で、ゲストの方々にはご理解いただける筈です。
何より、今前に並んでいるお二人を祝福する為に足を運んでくださっているのですから。

重ねて差し出がましく恐縮ですが、もし前の結婚でお子さんに恵まれ、その場に出席されているようでしたら、差し障りが無ければプロフィール紹介の中で是非紹介してあげてください(後程他の場面でも結構です)。
人となりや、小さなお子さんでしたら好きなことや好きな食べ物、お相手とのほのぼのとしたエピソードなどがあるとゲストもきっと笑顔になる筈です。

〇出会いのきっかけがインターネット上でという場合

そのサイトの性格によらず、もし出会いについて伏せたいようでしたら一切言及しなくていいでしょう。
あるいは「共通の友人の紹介で出会いました」などとさらっと言ってしまってもいいと思います。
「ウソは本意じゃない」という場合は、出会いのきっかけそのものを割愛してしまって、例えば「初デートは出会い(インターネット上での)から3週間後、場所は上野公園でした」のようにするとか。
「二人について」の部分で紹介することは出会いのきっかけばかりではなく、第一印象や初デートについてや思い出の場所、結婚の決め手など、紹介したいと考えるどんな事柄でもいいと思いますよ。

3.まとめ

いかがでしょうか?
「文章化するなんてとっても大変___って思ってたけど、これなら楽しく取り組めそう!」なーんて、上記の文例などがその為の一助となりましたら幸いです。

ところで…
ここまで触れてまいりませんでしたが、挙げた3つの文例には共通点があるんですが、お気付きになられましたか?
そうです!
全てが、新郎新婦それぞれのプロフィールを一人称で語っていくスタイルになっていることです。
よくある、司会者による「~でいらっしゃいます」、「~でご活躍です」、「~とおっしゃっていました」の第三者目線からの紹介スタイルと違って、この司会者が新郎新婦の言葉を代読するスタイルの方が、ゲストの耳に確実にナチュラルに、そしてストレートに届きます。
その結果として、それは笑いへと繋がります。
声にならないまでも笑える雰囲気ができ、そこに皆さんの笑顔が溢れるんです。

ちょっと余談になりますが、私はご両家の親御様へのご挨拶を乾杯後にさせていただくことが多いのですが(開宴前にできればそうしますが、多くの場合お二人やゲストとの直前の打ち合わせに追われるからです)、その折には高い頻度で「楽しい二人の紹介で盛り上げていただいてー!」と喜色満面で感謝されるんです。
ネタが無ければそれは不可能ですから手柄はお二人のものですが、以上のことからも是非、結婚披露宴の冒頭のプログラムである「プロフィール紹介」、そのコンテンツにはこだわっていただきたいと切に願う次第です。

また第1章でも触れましたように、お二人がお互いを紹介するのは必ずと言っていいほどゲスト受けし、
和やかな雰囲気をいち早く作り出すのに効果的です。
第2章に掲げた文例は全てそのまま転用できますし、「二人について」の部分だけは司会者から紹介___といったスタイルもオススメです。

ウィズコロナ社会にあって、ゲストに安全で安心な場を提供できる時機を、全国の新郎新婦が探るような日々がもう半年にも及んでいます。
この感染症は一朝一夕に消えて無くなることはなく、開催していいんだ、大丈夫なんだ___という社会的コンセンサスが形成されない限り、まだ暫くはもどかしい時間が必要となるかも知れません。
でも、それもきっとあともう少し。
お二人が期待と希望に溢れてゲストを招待し、ゲストが祝福の想いと共に気持ちよく参加するその場は、
ガイドラインに則ったまさしく「新しい生活様式」の元に行われることとなります。
余興でいえば、多人数が大声を出し合っての寸劇やゲーム大会などは暫く難しいでしょうし、生での歌唱や管楽器での演奏なども憚られるところでしょう。
そんな折こそプロフィール紹介!
冒頭のプロフィール紹介で、余興並みの盛り上げ効果を早速発揮してしまいましょう。
フォーマットを埋めて他人任せにするのではなく、“自分たちの言葉で語る”、そのスタイルこそが重要であることを、結びに際して明記しておきたいと思います。

4.こんなのも有りです!な番外編

さて、ここで筆を置こう(パソコンを閉じよう⦅?⦆)と思ったんですが…
新郎新婦のプロフィール紹介は本当に自由なんです!
公序良俗に反しない限り(!?)何でもアリです!
それを更に明確にご理解いただきたく、以下にとても独創的な実例を掲載させていただきます。

何年か前、通常通り当日の1週間前に、お二人からプロフィールを始めとした資料が届きました。
その時は確かメールではなくFAXでお届けいただいたと記憶しているのですが見てみてビックリ!
お二人のプロフィールは、原文の内容を全て生かせば30分は掛かろうかという「大作」でした。
ところが読んでみて殊の外面白い。
新郎・新婦・二人について___という三部構成はそのままに、三部目は新婦のモノローグのカタチになっていて、彼女の息遣いが聞こえて来そうな内容だったのです。
これを生かさない手はない、しかし30分はとても無理、かといって通常の3~5分に収めようとしたら“おいしい”エッセンスは全く表現できない… 。

熟考の結果、30分を10分に、その旨お二人にご了承いただき、電話打ち合わせ及び編集作業、そして会場となるホテルにも事情を話して長めとなる旨理解を求めました。
その間の自宅での作業は、確か10時間にも及んだことを覚えています。

それぞれのプロフィールは割愛します。
「二人について」の部分を、交えた筈のアドリブともどもご紹介します。
高田正樹さんと佐藤美紀さん(仮名)は、それぞれ野球とバレーボールで高校時代から活躍していたアスリート。
スポーツ推薦で同じ大学に入学した先輩後輩に当たります。
美紀さんは高校から主将を務めたスポ根女子。活動的な半面、恋愛には気後れするタイプのようです。

お二人の馴れ初めについても紹介させてください。
美紀さんの独白___といったカタチでお聞きいただければと思います。
若干長めにはなりますが、美紀さんのリアルな心模様を是非ご確認ください。

          ♦
『大学も2年目。
バレーの結果が出ずモチベーションが低下していたある日、「東伏見駅の近くにオムライスの美味しいお店があるから行こうよ」と友人が誘ってくれた。
いつもなら断っていた。でも、その日は無性にオムライスが食べたくて、連れて行ってもらった。
味は絶品。美味しく食べているとお店のドアがカランカラン… お客さんが入ってきた。
それは… スラッとした学ラン姿の〇大生。うッ、カッコイイ。
とても爽やかな顔をして、学ランなんだけど大人の雰囲気がして… タイプとは少し違うんだけど…
あの一瞬で私はその人に恋をした。
一目惚れって、「そんなバカなこと絶対ある訳ないッ」と少女漫画を読む度に思っていた私が完全にそうなってしまった。
そんな2年の秋から私の恋は始まった。
          ♦
「大学に行けばまた会えるかも知れない。だけどどこの学部なんだろう?何部なんだろう?あの人は一体誰?何年生?」___私は完全に恋する乙女になっていた。
数日経って友人に話すと、「同じスポーツ科で野球部の1つ上の先輩」だと分かった。
大学に行く日はとにかく視野を広―くして、周りをぐるっと見渡して学ランを探す。
すると、いくつか同じ大人数での授業を履修していたことに気が付き、“高田正樹”を見られる日はとにかくハッピーだった。
こんなに純粋に人を好きになるのは初めてのことで、自分でもどうしていいのか悩んでいたことを…
今でもはっきり覚えている。
でもとにかく、“高田正樹”を見られるだけで嬉しかった。幸せだった。それで充分だった。
          ♦                             
授業の空き時間にヒマをしていることを知った先生が私に「おい、佐藤!バレーの授業手伝え!これも練習の一環だ」とおっしゃる。
そのあとに部活もある私は正直「ふざけんなッ!!」と一旦は思ったが、「ひょっとして高田さんがいるかも!?」と思い直し手伝うことにしたのだった。
授業のある体育館の扉を開けると、そこにはまさかの“高田正樹”がいる!
“た・か・だ・ま・さ・き”。
これはもう参加するしかないとお手伝いすることを決めると、まさかのここでも担当の先生が「お前7班に入れ。頼むぞ!」・・・ メンバーを見るとそこにはまたもや…
はい、みなさんご一緒に~!」。
“た・か・だ・ま・さ・き”(とゲストと共に唱和)。
こんな夢のような話があるんだろうか?___心臓をバクバクさせながら列の後ろに並び、これで初めて彼が私を認識してくれることとなったのです。
          ♦
バレーの授業を通じて、彼は私のことを「おっ!元気で明るくて可愛いじゃ~ん。だけど、チャラそう。男友達沢山いそうだなー」と思ったそうです。
そんな印象とは180度異なる私。自らアクションを起こせない、ただのオクテの女子でした。
徐々に仲良くなるにつれて、彼も私のことが少し気になる存在になってきたそうです。
そんな時、「あの子お前のこと好きらしいぞ」と友達に聞かされ、益々気にせずにはいられなくなったとのこと。
ただ、私はやはりオクテで決してLINEやメールアドレスを聞いたりはしない。
最初に痺れを切らしアクションを起こしてくれたのは“高田正樹”、その人でした。
ご飯に誘ってくれ、初めてのデート。夢のようでした。
2回目のデートを終え、私たちは交際をスタートさせました。
いつか捨てられちゃってもいい… そう思う程彼に夢中でした。
          ♦      
私の一目惚れから始まった恋が、まさか今日の日を迎えることになろうとは思ってもいませんでした!
少女漫画のような恋愛から、結婚まで辿り着いてしまいました!
私からアプローチしたことは一度としてなく、“高田正樹”をその気にさせた、私はまさに恋の「勝ち組」でーす♡!!』」。

ウ~ン…
プロフィール紹介は、やっぱり純粋なエンターテインメントだぁーッ!!

※使用している画像と本文及びプロフィール文例とは関係がありません。