二日間にわたったセレモニーの閉式後、ご喪家は火葬場へ。

荼毘・収骨の後、もう一度式場にお戻りになり「精進落とし」の席となりました。

ありがたいことにご親族一同、コザックに対してかなりシンパシーをお感じいただいているご様子でした。

葬儀・告別式の〆である喪主挨拶で、勿体なくも司会者コザックとの縁にも触れていただいた喪主(新婦父)が笑顔でおっしゃいます。

「コザックさんとは(ここは勿論本名です)、またどこかでお会いしそうだよね~!」

「そうですねー!!」… とは、とても同調できませんでした。

名刺が出掛かりましたがこれは弔事です、結婚披露宴ではありません。

あ、この喪主… 故人の長女のご主人ですから義理の息子の間柄ですが、挨拶で随分涙していらっしゃったんです。

通り一遍ではないご挨拶で、生前よほど温かみのあるお姑さんだったのでしょうねえ。

 

長くなりましたがこのエピソードを、ご親族の精進落としの席での以下の発言で終わりにしたいと思います。

故人の娘夫婦がそうであるように、親族にも名古屋から駆け付けた方々が多くいらっしゃいました。

そのうちのお一人、その方は名古屋ではなくその近隣の岡崎からでしたが。

岡崎… そう、徳川家康の出身地ですね。

その方が懐かしい響きの、独特のイントネーションを持つ方言で、名古屋人と分かったコザックに問い掛けます。

「あんたさ、この話知っとる?まー、笑い話だけどよ」

「はい?」

「名古屋によぅ、鶴舞公園あるがね」

「はい」

鶴舞公園は名古屋の桜の名所の一つです。

「あれをよぉ、地元では『ツルマイ公園だ』、『いや、ツルマ公園だて』ゆう、「ツルマイ」か「ツルマ」かの論争があったんだわ」

「へー、そうなんですか」

「うん。ほんでよぉ、埒があけせんかったんだけどよ、或る名古屋市長がこう言ったんだわ」

「はい」

「『そんなもん、“つるみゃあ~”公園に決まりでええがや!』。それ以来、だ~れもそれに異論を唱える人はおれせん(いない)」

「或る名古屋市長」… 名前は確認しませんでしたが、河村たかし現名古屋市長に違いない___そう踏んでいます。

 

<2017年記事 再録>